ランドセルの肩ベルトの長さと痛み〜あとで後悔するかも知れない案外盲点な事〜
肩ベルトはランドセルの背負いやすさに影響があります。それなのに購入時には気づかない、見逃しやすい盲点があります。
案外盲点なのは、「高学年になってランドセルの肩ベルトが短い。ベルトの穴が足りないとなり有償修理をする可能性があること。」です。まだあります。肩ベルトが痛い、肩ベルトが切れた。これも実際背負ってみないと分からないことです。
まとめる盲点は次の4点です。
- 1.高学年になってランドセルの肩ベルトが短いと気づく
- 2.ランドセルが後ろにずれてしまい子供が肩ベルトを前に引っ張るく
- 3.荷物を入れてランドセルの肩ベルトが痛いと気づく
- 4.肩ベルトが切れた。それで初めて大きな負荷がかかるパーツと気づく。
1.高学年になってランドセルの肩ベルトが短いと気づくと手遅れ。長さをチェック
小学校入学した時には身長も低いし体格も小さいので、肩ベルトの長さが問題になることはありません。
ランドセルの肩ベルトが短いからベルトの穴が足りなくて背負えなくなるなんて、想像すらしなしでしょう。
しかし高学年になったときに、肩ベルトが短い、ベルトの穴が足りない。そんな事が実際に起っています。だから、一応ランドセルのお店で、そのランドセルの肩ベルトは何センチの身長まで使える長さなのかチェックしましょう。
このことに答えられないランドセルショップの店員さんも少なくないし、適当に答えられる事が多いので直接メーカーに問い合わせた方が無難です。
私だったら肩ベルトの長さについて答えられない不勉強な店員のいる店での購入は控えます。(笑) だってランドセルの知識の曖昧なお店で購入するのはリスクがあると思いませんか?
子供の成長は予測できないため、肩ベルトの長さが短いこともおこり得るので、無視してはいけません。
ランドセル購入に当たって肩ベルトの比較をしてみたので参考にしてください。
肩ベルトの長さは案外忘れがちなこと、購入前に長さを確認するのは必須です
本来ランドセルというものは、大きく成長しても肩ベルトの長さが十分なのは当たり前のことなので、意識もしません。ところがメーカーによっては肩ベルトが短くて有償で交換するようなことも起こっています。
某有名メーカーのホームページには、もし肩ベルトが短くなったら長い肩ベルトに有償交換しますと記載されてます。「ハ!?」となりますよね。
もう一度言いますが、ランドセルを選ぶ時には子供が何センチまで成長することを想定した肩ベルトなのかを確認してください。
ランドセルを購入後肩ベルトが短いことに気づいた時相談には乗ってくれますが、延長して長い肩ベルトにする場合は殆どの場合、肩ベルトは長いものに交換になり当然有料です。
その点を考慮して鞄工房山本のランドセルは身長170センチぐらいに伸びても背負えるように作ってあります。
肩ベルトの長さはメーカーによってかなり違いがある
フィットちゃん
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肩ベルトの長さは、小学6年生の平均身長(160cm程度)を想定して作られています。 |
萬勇鞄
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約180p の男性社員でもランドセルが背負えます。
肩ベルトは、ご覧のようにS字形状をしていて、肩と体幹部にフィットするような工夫がなされています。肩ベルトのクッションは2種類の厚み、硬さの異なるスポンジでできており肩に優しくフィットするのでまず痛みが生じることはありません。
背当てのU字型のクッション部が背中にピッタリとフィットして、肩ベルトとともに、横にずれない機能ももたせてあるので快適に背負えます。 |
鞄工房山本
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鞄工房山本の肩ベルトの素材は画像のように、表も裏もつなぎ目の無い一枚の牛革です。
牛革が最も丈夫で大きな負荷のかかる肩ベルトに適しています。肩ベルトの素材まで気を使わないかもしれませんが、是非チェックしてみてください。 |
身長が170センチぐらいになっても背負える肩ベルトです。
鞄工房山本は自然皮革のランドセルを製造しています。肩ベルトは牛革とクッションを合わせて、つなぎ目が無い、丈夫で肩にフィットする肩ベルトに仕上げています。
何度も言うようで恐縮ですが、画像を見れば肩ベルトはフィットちゃんや天使のはねのようには立ち上がってはいないとわかります。子供の肩に自然にフィットする設計は随所に見られます。
肩ベルトが立ち上がっていない利点はもうひとつあります。それは背カンのプラスティック部分が折れにくいことです。
下の画像のように肩ベルトが立ち上がってる場合背カンが下に曲がらないことで立ち上がらせているものが多いです。
そうすると背カンのプラスティック部分が薄くて狭いものは無理な力が下にかかると折れることがあります。山本はこのような背カンを使っていません。
フィットちゃん、天使のはねのようにこのような背カンを使っていても、品質の高い背カンを使っているのでまず折れる事はありません。危ないのは2流や海外のメーカーのランドセルです。
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ララちゃん
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170cm位の身長が限度
画像を見るとわかりますが、ララちゃんの肩ベルトは立ち上がっていません。背負っているうちに子供たちの肩に自然にフィットするように配慮されています。
ランドセルのベルトの形を見るとわかりますが、萬勇鞄の肩ベルトと似ています。体にフィットするような曲線を描いたベルトになっています。
素材はベルバイオ5
左の画像の通り肩ベルトはフィットちゃんのようには角度を持って立ち上がっていません。鞄工房山本の肩ベルトに似ています。 |
天使のはね(セイバン)
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想定身長は不明です。
天使のはねは本体素材(表)と肩ベルト素材(表)は統一されていることが多いようです。
モデルによって裏にプレスレザーを使っています。クラリーノランドセルの肩ベルトは肩ベルトの表もクラリーノということです。
肩ベルトに「天使のはね」というプラスティックの芯材が入って弯曲を形作っています。背負う子供の肩の弯曲に沿うように工夫されています。
肩ベルトは「体感重量」を軽くしてずれない仕組みになっています。ランドセルが「体にフィットする」肩ベルトに仕上げています。また写真の部分にずれないための溝があることがわかります。
全体としてはS字状になっているので横ずれせず肩・体にフィットします。当然肩に直接あたる部分にはウレタンパッドが入って、クッション性を持たせています。
このサイトに載せているメーカーの殆どが同じような機能を持たせています。セイバンをはじめ各メーカーの独自の工夫は同じ理想的な肩ベルトに生み出したという事です。
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参考記事) 「背負って軽い機能」と肩ベルトの役割)
2.ランドセルが後ろにずれる理由と対策
ランドセルを背負って肩が痛い場合、ランドセルが後ろにずれる事が理由の一つです。後ろにずれるのは肩ベルトを長くし過ぎている場合もありますが、
それ以外もあるので触れます。
また、肩ベルトの弯曲(カーブ)に関しても意見が分かれます。
背カンと繋(つな)がった部分から肩ベルトが角度をもって立ち上がり(立ち上がり肩ベルト)、肩のカーブに沿ったような弯曲をしているランドセルが多いですネ。(フィットちゃん。天使のはね、萬勇鞄など)。
肩ベルトに立ち上がり=弯曲(カーブ)が必要な理由
ランドセルを背負っている子供が肩ベルトと胸の間を前に引っ張っている姿を見かけますね。ランドセルが後ろにずれてしまうからです。後ろにずれると背中との間に隙間ができますね。
最初から立ち上がっている肩ベルトはカーブが肩にフィットしてるので、ランドセルが後ろにずれないという考えです。
かなり正しいのですが、子供の肩の状態、体格によって違うから断定はできません。肩ベルトに弯曲が子供の肩の状態によってはなじまない場合もあります。単純には割り切れないものなんです。
ランドセルの肩ベルトの立ち上がりが無い(カーブがない)垂れ下がった肩ベルトの理由
あえて弯曲させていないメーカーもあります。
左右に別々に開く背カンでも肩ベルトが立ち上がっていないランドセル
- カバンのフジタ
- 鞄工房山本
- ララちゃん
弯曲させていない根拠は、その子の肩のカーブに合った自然な弯曲は、弯曲のない肩ベルトで時間をかけるということ。
しかし弯曲のない肩ベルトの方が後ろにずれる。確かにずれる傾向はあります。
どちらが優れているとは言えず子供一人一人で違ってきます。成長に従って背負いやすさも違ってきます。
幼稚園の年長の6月に背負ってみてピッタリであっても、次の年の4月には背負心地は違ってきます。
最初から弯曲していても子供たちに馴染むものであれば問題はないし、最初は弯曲がなくても時間をかけて肩にフィットさせて弯曲をつけるという考え方も正しいです。
参考記事) 「背負って軽い機能」と肩ベルトの役割)
3.荷物を入れて初めてランドセルの肩ベルトが痛いと気づく
初めて教科書を入れてランドセルを背負って通学した時、「肩ベルトが痛い」と気づく事があります。肩が赤くなっていて痛々しい、そんな事が起こりえます。
「・・・おかしいな、背負ったときには何も言わなかったのに!」そんな疑問が湧くかもしれません。
お店で荷物を入れて背負ってみましたか?肩ベルトの長さも調整しましたか?
実際に教科書やもろもろの必要品を入れて背負って20分でも歩くと「痛み」が出る、そんな事が起こりえます。
チェックポイントは次になります。
- ランドセルの肩ベルト裏にある程度厚みのあるパッドあるいはクッションがあるか?
- 肩ベルト裏のクッションが肩ベルトの表革よりも少し幅広いか?
- 脇腹に肩ベルトの端が食い込んでいないか?
- 肩ベルトの金具が脇腹に当たっていないか?
肩ベルトが痛みの原因になる。人工皮革でも天然皮革でも革の断面は硬いので直接体に当たると痛みを生じる。
チェックポイントは次の3点です。
1.肩ベルト裏のクッションの厚み
2.表革よりも少し幅広いか。
3.脇腹に肩ベルトの端が食い込んでいないか?金具が当たっていないか?
セイバンの例ですが、下のように肩ベルトの端や金具が脇腹、胸に当たらない工夫がしてあると楽に背負えます。
4.肩ベルトの下ベルトの留め具が脇腹に当たっていないか?
下もセイバンの肩ベルトですが、金具が脇腹に当たらない工夫がしてあります。
下は池田屋ランドセルの金具が脇腹に当たらない工夫です。金具(留め具)を使わずギボシベルトにしてありますね。
肩ベルトの痛みに関しては、購入したあとに分かることも少なくないので、以上をチェックしていただければよいかと思います。
ただし、上のような工夫が無いと必ず痛みを生じるとも言い切れません。その子の体格・体型によって違うからです。
工房系のランドセルはここまで工夫してあるところはなかなか無いのが実情です。やはり背負いやすい肩ベルトは専門系メーカーに軍配があがります。
特にセイバンは全国どこにでも手にとることができるので、近くのショップで背負ってみて、購入はオンラインで10%引きで購入するのが確実で便利。でもセイバンのランドセルであっても痛みが生じる可能性は0ではないです。近くのお店でそこをチェックできますね。
早速近くのどのランドセルでも良いので、セイバンを置いてあるショップで荷物を入れてもらって背負ってはどうでしょうか。
ただし、ランドセルのグレードによっては付属しない機能もあります。セイバンの公式サイトでチェックしてみて下さい。
>>セイバンの公式サイトでからだにピッタリする機能をチェック
4.肩ベルトが切れた。それで初めて大きな負荷がかかるパーツと気づく
肩ベルトが粗悪な人工皮革なら6年の間に切れる可能性がある、購入した時には想像すらしなかったボロボロの肩ベルト。
最も強度が必要なパーツは肩ベルトです。牛革が良いのですが、信頼できるメーカーならクラリーノなどの人工皮革でも十分です。
ランドセルメーカーに問い合わせた肩ベルトの長さの回答
ランドセルメーカーに肩ベルトの長さを問い合わせました。
返事が来た順に紹介します。すぐに回答してくれる所は自然に良い感じをもつものですね。もし何かあった時の保証も問題ないような印象さえ受けます。
しかし返事が遅くても、問い合わせが多いメーカーはすぐに回答ができないのであくまでも個人的な印象です。
やはり既にランドセルが売り切れたメーカーの返事が早かったですね。(羅羅屋=ララちゃんはまだ販売していますが。)
実際に電話で質問した方が印象が良く伝わるのでおすすめします。
我が子の体格が比較的大きいので、もっと成長すると長さが不足する場合もあるかと思いお聞きしました。
肩ベルトの長さと身長が何センチの子供を想定されているのか、また何段階で肩ベルトの長さの調整ができるようになっているのかお聞きしたいと思います。
よろしくお願いいたします。2016年2月8日6時50分
1.鞄工房山本
2/8 9:21
当社のランドセルにつきましては、
170cmのスタッフでも背負えるサイズとなっておりますので
ある程度はご使用いただけるかと存じます。
現在のところ、8段階まで長さを調節できる設計となっており、
最長にした場合、約70cm前後(肩ベルト+小ヒモの長さ)となります。
今後、万が一、ベルト寸などが足りなけくなれば
その都度ご相談いただければと存じます。
170センチの大人でも背負える
肩ベルトの長さ:70センチ前後(肩ベルト+子ひもの長さ)
調整の穴は8つ
2.羅羅屋
2/8 11:23
弊社2016年モデル肩ベルトの長さは56cmとなります。
調整の穴は8つでございます。
180cm以上(細身)でも背負うことは可能でございますが
体格がよいお子様ですと170cm位が限度かと想定されます。
弊社では有料にてロングベルト(通常の肩ベルトより20cm長い)に
ご交換が可能でございます。
但し、形状等同型ではございません。予めご了承願います。
170〜180センチの子供が背負える
肩ベルトの長さ:56センチ
ロングベルトがオプションである
調整穴は8つ
3.萬勇鞄
2/8 16:15
肩ベルトの長さを測りましたので下記にてご確認下さい。
*肩ベルト(上部)…59p
*肩ベルト(下部)…18p
肩ベルトの調節穴は8個ございます。
当社で一番身長が高い男性社員(約180p:標準体型)でもランドセルは背負えます
が、体格により背負えない場合もあるかと存じます。ご参考になれば幸いです。
180センチの大人でも背おえる
肩ベルトの長さ:77センチ(肩ベルト+小ひも)
調整穴 不明
今の所3社からの返事がありましたが、大手は時間が少しかかって当然ですのでまたアップします。
4.セイバン
セイバンの肩ベルトは「3D肩ベルト」という湾曲形状をしたベルトを採用しており、接地面積を増やす事で、荷重分散の効果をアップさせる
設計にしております。
内径と外径が異なるため、実寸でのお答えは難しくなりますが、お子様の成長において肩ベルトの長さが足りなくなった場合は、長尺ベルト(有料)を用意しておりますので、ご安心ください。
(搭載機能は異なる場合がございますが、穴の数として基本設計の2つ分穴数を増やす事ができます。)現状の長さでも、大人の男性の方も背負っていただけるぐらいの長さには
なっております
大人の男性が背負える
具体的な長さは計測がしにくい
5.フィットちゃん
ワイド&ロングタイプと普通のタイプのどちらとも、小学6年生の平均身長(160cm程度)を想定して作られております。
尚、ワイド&ロングは肩ベルトの長さが約3cm長く、幅が3mm幅広くなっております。
・長さ調節に関しましては以下の通りとなっております。
★ワイド&ロング : 調整する穴の数 8コ
☆普通のタイプ : 調整する穴の数 7コ
※穴と穴の間隔はどちらも約3.4cmです。
160センチを想定して作られている。
ワイド&ロングは肩ベルトの長さが約3cm長い
肩ベルト比較のまとめ
短い肩ベルトを長くするのは有料の修理ですから、肩ベルトは成長しても(170センチぐらいになっても)背負える長さがあるのか確認しましょう。
肩ベルトは角度をつけて立ち上がっている物とそうでないものとがあります。
見た目は立ち上がっている方が肩にフィットしそうに見えますが、実際にはそうでもない場合もあります。
ここで紹介したランドセルの中で鞄工房山本とララちゃんランドセルは、立ち上がっていませんが、2~3か月かけて使う子供の肩に馴染む事を第一にしているからです。ですから、立ち上がっていない⇒肩にフィットしないと云う事ではありませんが、まずは立ち上がり肩ベルトのランドセルから試してみましょう。
参考記事)
新品の肩ベルトにシワが入る