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ランドセルとバックパックは子供の姿勢への負担が違う | バックパックがダメな理由とは

バックパックは一見背負い安そうです

 

バックパックやナップザックを背負う子供たちを良く見かけます。一つの流行なのでしょうが、中に物を詰め込みすぎてパンパンに膨れたバックパックを背負っていると、問題が起きてくることを親は知って欲しいと思います。

 

昨夕、テレビでスペインのテニスコーチが子供たちに1週間でテニスを教えるという番組をやっていたので、興味深く見ていました。

 

さすがのコーチングだったので感心した内容だったのですが、一つ気になったのが12歳くらいの女の子がテニス道具が入ってパンパンに膨れたバックパックを前かがみで背負って歩いていたことでした。

 

バックパック(ナップザック)は肩に負担がかかり後ろに引かれやすい

 

猫背の姿勢でバックパックを背負って歩いているわけです。これは姿勢が悪くなると心配になりました。

 

もちろん長時間背負っているわけではないのでしょうし、筋肉もテニスをする中で鍛えられていくので、この女の子がこんなことで姿勢が悪くなるとは思いません。

 

しかし、運動も何も特にしない子供たちが、ランドセルの代わりに荷物をパンパンに入れたバックパックを背負って通学したら怖いなと感じました。

 

ランドセルとバックパックはどこが違うか

ランドセル

 

ランドセルは重心がまっすぐ下に降りるていると背負い安い

 

  • 収納部の奥行きは12センチ程度なので重心がそれほど後ろに行かないため、後ろに引っ張られない
  • 肩ベルトが背カンによって開いて調節され、ランドセルが背中に密着しやすい。
  • 肩ベルトが幅広くて、肩に負担をかけないようにかっちりしているので、体にフィットする。
  • 当てが腰や背中に優しくフィットするので、体の全体に重さを分散して背負うので、違和感がない。
  • 重心が下に落ちるので後ろに引っ張られない。

 

バックパック

 

バックパックは肩に食い込みやすく重心が背中から離れる

 

  • 肩ベルトが肩に食い込みやすく、ランドセルに比べれば機能が低い
  • 荷物で膨らみやすく奥行きが厚くなると重心が後ろに偏ってくる、その結果斜め後ろに引っ張られるので猫背になる。
  • 左右の肩ベルトに偏って荷重がかかっても調整する機構がない。
  • 背当てが体にフィットしない。

 

ランドセルには姿勢を悪くしない工夫が沢山ある

その点ランドセルは良くできています。子供たちが良い姿勢で背負いやすい工夫が随所になされていて感心するくらいです。

 

海外でランドセルが人気があるのは物凄く機能的だからなんです。

 

ただ可愛いだけのランドセルだったら、合理的な欧米人が高額で購入したりはしないでしょう。

 

日本の優れた技術はランドセル一つとっても生かされているから流行っていると見た方が実情に合っているでしょう。

 

荷物を背負って運ぶ機能だけでなく、お洒落なデザインが沢山あるので、通学やレジャー、タウンユースでもバックパックを使う子供が増えています。

 

子供だけでなく大人もノートパソコンを入れて運んだりしている。しかし、子供の場合には適正な重さ以上を背負っていることがわかりました。

 

子供のうちからバックパックを使用していると重大な怪我や体のダメージを負う可能性があるという報告がアメリカの消費者製品安全委員会から出されました。

 

アメリカからの問題提起

2013年に全米の救急科で治療を受けたバックパック関連の損傷は5400件以上にものぼっています。

 

米国カイロプラクティック協会労働衛生評議会(ACACOH)のScott Bautch氏は、「診療で、背中や首、肩の痛みを訴える低年齢児の数が急激に増えている。

 

こうした患者にまず尋ねるのは『バックパックで通学しているか?』で、たいていは『そうだ』と答える」と話す。アメリカの子どもの半数以上は、推奨値以上の重さのバックパックを背負っているという。

 


バックパックの重さが子どもの体重の5〜10%を超えないようにし、幅または高さが子どもの胴体より小さいものを使うよう勧めている。ショルダーストラップは幅広でパッド付きの調整できるものとし、子どもが持つ場合は常に、両方のストラップを使うべき。Bautch氏

 

子供が重いバックパックを背負う問題

背中やお腹の筋肉を中心に体に負担がかかり、腰痛などのケガを引き起こす可能性が高い。また、ベルトが両肩の後ろに引っ張られることで、血管や神経の通り道を圧迫する。

 

長時間背負っていると、しびれたり麻痺するなどの症状が現れてくる(同じようなメカニズムで起こるのが胸郭出口症候群)。

 

加えて、バックパックの両方のベルトに不均等な重さがかかると、左右不均等に筋肉が発達したり、後ろに引っ張られないように前にかがむと猫背になる。

 

また、片足だけに余分な負荷がかかると、側弯症などにつながる可能性がある。

 

 

 

 

 

 

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