背カン〜連動型と非連動型の動きの違いは動画なら良く理解できる
背カンはランドセルの肩ベルトと本体を繋ぐパーツなので、背負い安さに大きな影響を与えます。
このサイトでも左右非連動型背カン(左右が別々に開く、閉じる)と左右連動型背カン(左右が同時に開く、閉じる)について色々と書いていますが、実際の動きを見ないと想像しにくいものです。
非連動型と連動型は実際の使用時にどう違うか?
非連動型(フィットちゃん等)と連動型(天使のはね等)の機能の差が実際に使う時の違いを説明します。
1.フィットちゃん背カンは、人間の体格は左右均等ではないのに合わせて(筋肉の付き方等)フィットします。
2.ランドセルの中に荷物が入っている場合、背負う際に肩ベルトの左右のどちらかのみが広く開いた方が背負いやすい。
総合的に考えて、フィットちゃん背カン(左右非連動型)が優れていると言い切れませんが、上記2点についてはフィットちゃん背カンの方が良いと判断できます。
実際にランドセル販売店で背カンの動きを撮影したので説明します。
左右非連動型の背カンの動き
左右非連動型という表現は分かりにくいですが、動画を見れば一目瞭然です。左の肩ベルトを広げても右は広がらず、左右は別々に動いています。
これを左右非連動型の背カンと言います。
左右非連動型(左右が別々に開く)背カンは、多くのランドセルが採用しています。
立ち上がってる肩ベルトの背カンは前方向には動かない
もう一つの注目する点は、肩ベルトが立ち上がってる場合は、背カンは前後には動かないということです。(動画はあんふぁんランドセルの場合です)。
動画で背カンが肩ベルトを立ち上がらせてると、背カンが前後に動かない事がわかります。前方向に無理な大きな力を加えると、破損の原因になります。これについては次の動画の5:30秒あたりから説明があります。
しかし、通常の使い方であればまず破損しません。フィットちゃん背カンは可動性を持たせて回転して力を逃がすので耐久性に問題はありません。
この部分のプラスティックはエンジニアリングプラスティックという金属にも匹敵する強度があるので、壊れることはありません。
フィットちゃんの背カンが壊れて修理した事は一度もないそうです。ランドセル修理店で1,4000個のランドセル修理の内訳で、背カンの修理は1件なので、壊れる確率はほぼゼロに近い。
鞄工房山本のように肩ベルトが立ち上がらない背カンは、前後の可動性があるので肩ベルトを少々手荒に扱っても、背カンは何ともありません。
左右連動型背カンの動き
動画は天使のはねのランドセルです。左右は別々には動かず連動して開いています。そして背カンは前後には全く動きません。
黒色でわかりにくいのですが、一定の角度で肩ベルトが固定されて前後には動かないようになっています。肩ベルトを角度をつけて立ち上げさせるのは背カンの機能です。
参考)背カンの3つのタイプと背負う機能の違い | 固定型,左右連動型,非連動型の3タイプ